コラム

管理方式

2022.11.18

マンションの管理方式②(委託管理)について

 今年も残すところ1ヶ月ちょっととなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。今年の冬は昨年に引き続き寒くなるとの予想が気象庁より発表されており、早めに冬支度をしなければいけないなと思う今日この頃です。
 
さて、今回は先月に引き続きマンションの管理方式についてお話ししたいと思います。

 管理会社に業務を委託する場合、「全部委託」と「一部委託」があります。
全部委託は、管理組合からマンションの管理業務を管理会社に全て委託します。一方、一部委託は専門知識や技術を要するものなどを管理会社に業務を委託し、管理組合ができる業務は自身で行います。
 
自主管理方式では、管理会社に支払う委託費が発生しないため、管理費の支出が抑えられる一方、管理組合の業務量が増えるといったことがありましたが、管理会社に業務を委託した場合は、どのようなメリットデメリットがあるのか見ていきたいと思います。

 <メリット>
・管理組合の業務量が減る(会計、清掃および設備点検、長期修繕計画作成など)
・管理を高い品質で維持できるため、資産価値が低下しにくい
・管理会社から新しいサービスや情報が提供される

 <デメリット>
・管理会社に毎月支払う委託費が発生する
・管理会社に任せきりになると、管理会社主体の管理になるリスクがある
・各組合員の管理に対する意識が低下するリスクがある
 

 管理会社に業務を委託する場合において、管理組合は管理会社が毎月の業務を怠っていないかチェックすることが大切だと思います。また、修繕工事等を行うときは管理会社から見積を提示のうえ提案されるかと思いますが、事前に費用や費目がわかっていれば相見積りを管理組合で取得しても良いかもしれません。ですので、業務を委託されている管理組合はマンション全体の維持管理のため、適正に資産(管理費、修繕積立金等)が運用されているか、今一度確認されてみてはいかがでしょうか。 

2022.10.21

マンションの管理方式①(自主管理)について

 10月に入り日が暮れるのが一層早くなりました。日に日に寒さも増し、外に出る際は厚手の上着が必要になってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、今回はマンションの管理方式についてお話ししたいと思います。

 本来、マンション管理は管理組合が主体となって行うものですが、業務内容の範囲が広く、法律や設備などの専門的な知識を要するため、ほとんどのマンションでは管理会社に業務を全部または一部を委託しています。国土交通省の「平成30年度マンション総合調査結果」によると、基幹事務を含め管理事務の全てを管理会社に委託しているマンションの割合は74.1%、管理組合が全ての管理事務を行っているマンションの割合は6.8%となっています。
では、管理会社に業務を委託せずに管理組合が全ての管理事務を行っている自主管理方式にはどのようなメリットデメリットがあるのか見ていきたいと思います。
 
<メリット>
・管理会社に支払う委託費が発生しないため、管理費の支出を抑えられる
・組合員が業務を行うため、管理に対する意識が高まる
・住民同士のコミュニティ形成がしやすい
 
<デメリット>
・管理組合の業務量が増える(会計、清掃および設備点検、長期修繕計画作成など)
・管理に携わるメンバーが固定されやすく、後継の担い手が不足し、管理が困難になるリスクがある
・建物のメンテナンスが疎かになり、マンションの資産価値が低下するリスクがある
 
自主管理方式について見てきましたが、管理会社に業務を委託する場合もメリットデメリットはあります。どの管理方式が良いかは一概には言えませんが、管理組合に一番合った方式をマンション全体で話し合い選択することが大切だと思います。

 なお、新築の分譲マンションでは、一般的に分譲会社があらかじめ委託方式(全部委託)を定めているケースがほとんどです。「マンションは管理を買う」と言われていますが、マンションを購入される際は専有部分を中心に見るのではなく、マンション全体の資産状況、共用部の管理状態、管理方式などについても把握しておくことが大切だと思います。 

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