コラム

2021.12.22

マンションの各戸水道メーターの取替えについて

  今年も残り1か月となり、年末年始に向けて慌ただしい日々が続いていると思いますが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、今回はマンションの各戸水道メーターの取替えについてお話ししたいと思います。


 皆さんが毎日使用している「水」は、どれだけ使用したかがわかるよう、各戸に水道メーターが設置されていますが、そのメーターに「有効期限」があることを知っていましたか?
 
 水道メーターには検定有効期限があり、計量法で8年と定められています。検定有効期限は「メーターの蓋を開けた裏側の基準適合証印(シール)」「メーターの外側の基準適合証印(玉)」などで確認することができます。
 
 ちなみに、検定有効期限が切れたメーターを使用し続けた場合、何か問題はあるのでしょうか?
 実は計量法で罰則が規定されています。
 
 第172条「6月以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」
 
 ですので、ルールを守り検定有効期限のうちに取替えまたは再検定を受ける必要があります。また、メーターを長期間使用した場合、経年劣化により正常に動作しなくなるほか、計量に誤差が生じる可能性が出てきますので、新しいメーターに取替えることをお勧めします。
 
 それでは、水道メーターは誰が費用負担し取替えを行うか見ていきたいと思います。
 
 水道局が設置したメーター (公設メーター)の場合:水道局が費用負担のうえ取替えを行う。
 管理組合が設置したメータ―(私設メーター)の場合:管理組合が費用負担のうえ取替えを行う。
 
 私設メーターの場合、あらかじめメーターの検定有効期限や取替え費用の概算額を把握することにより、何年後にどれだけ予算を計上しなければいけないか見えてくると思います。また、取替え費用はメーターの種類や個数にもよりますが、かなり高額になると思われますので、複数の業者から見積もりを取得のうえ検討された方が良いかと思います。
 マンションでは築年数が経過するほど修繕対象となる箇所が多くなっていきますので、管理費や修繕積立金に余裕を持たせた修繕計画を作成することが大切です。

2021.11.16

マンションのバルコニーについて

 11月に入り、一段と日が暮れるのが早くなり、朝晩だけでなく日中も冷えるようになりました。
 さて、今回は分譲マンションの住戸に附属している「バルコニー」についてお話ししたいと思います。
  
 住戸に附属しているバルコニーは、専有部分・共用部分のどちらにあてはまると思いますか?
バルコニーは室内に隣接しているので専有部分と思われがちですが、実は「専用使用権が認められた共用部分」にあたります。
 
 ○ 専有部分:一般的に天井や壁、床に囲まれた内側の空間(居住スペース)
 ○ 共用部分:一般的に専有部分以外の全ての部分
 ○ 専用使用権:共用部分の一部を特定の人が使用することができる権利
 
 それでは、バルコニーがどのように管理され使用できるのか、みていきたいと思います。
(1)清掃について
 「バルコニーは共用部分なのだから日頃の清掃はやらなくてもよいのでは」と思われる方がいるかもしれませんが、通常はその住戸に住んでいる方以外の人は勝手に出入りできないため、バルコニーの清掃などは原則として居住している方が行うことになります。また、雨水が流れるドレン回り(排水溝)にゴミなどが詰まると下階への漏水の原因にもなりかねませんので、ゴミが堆積していないか確認することが大切です。
 
(2)補修工事(防水補修工事、塗装工事など)について
 共用部分であるため基本的には管理組合が費用を負担し、管理責任のもと行うことになります。ただし、居住している方の過失により破損させてしまった場合は、自己負担で原状回復をしなければいけない事が多いと思われます。隣の住戸との境目にある仕切りの板を過失により割って破損させてしまったため、板の取替を行い原状回復したケースが一例です。(弊社が受託しているマンションであった事例です)
  
(3)洗濯物などを干すときの注意点
 マンションによっては「手すりを越えて洗濯物や布団を干してはいけない」、「バルコニーやベランダで洗濯物を干してはいけない」などのルールが使用細則で決められているところもありますので、バルコニーで洗濯物や布団などを干す際には注意が必要です。
 
(4)災害等の緊急時について
 災害により火災などが発生した場合は避難経路として使用されますので、避難の妨げになる大きな物などを置いたりすることは禁止されています。特に、避難はしごが下りてくる場所には、絶対に物を置かないよう注意が必要です。
 
(5)バルコニーでの喫煙について
 ご家族に遠慮して、バルコニーで喫煙する方もいますが、あまりお勧めできません。近隣(特に上階)の住戸が窓を開けたり、洗濯物を干していることも多く、クレームの原因となります。
 
 バルコニーの仕様についていくつか記載しましたが、マンションによって決められている規則が様々だと思いますので、いま一度「管理規約」や「使用細則」などを確認してみてはいかがでしょうか。

2021.10.22

管理人の業務について

 10月に入りましたが、まだ30℃を超える真夏日があり体調管理が難しいですね。
 さて、今回は管理人の業務についてお話ししたいと思います。
 
 管理人の業務は、マンションの清掃や来館者等の受付、工事の立ち合いなど様々ありますが、いずれのマンションでも清掃がメインだと思います。
 それでは、管理人の業務内容(清掃の範囲や勤務の形態(勤務時間、休日、業務実施態様など))については、どのように決められているのでしょうか。
 これらの内容については、マンション管理組合がマンション管理会社と委託契約をした際に、一定の事項を記載した書面(管理委託契約書)を交付するのですが、この書面に記載されています。マンションによって契約内容はそれぞれですので、契約内容がどのようになっているのか気になる入居者の方は、管理会社に問い合わせてみるのもいいかもしれません。
 
 ここでは実際に管理人がどのような業務を行っているのか、弊社が受託しているマンションの管理人の業務について、日常業務、季節業務、その他の3つに分けて以下のとおりまとめました。
 <日常業務>
 ・掃き掃除(正面エントランス、共用廊下、駐車場、駐輪場など)
 ・拭き掃除(ガラス、手すり、集合郵便受け、インターホンなど)
 ・モップ掛け(共用廊下、エレベーター内など)
 ・ゴミ置き場の掃除(ゴミ収集日に実施)
 ・管球点検(管球が切れていた場合は、管球の交換)
 ・クモの巣取り(暖かい時期は取ってもとっても、翌日には巣を張っています)
 ・雑草取り
 ・除菌(新型コロナウイルスの状況を鑑み、共用部分の手で触れる箇所(手すり、押しボタンなど))
 
 <季節業務>
 ・側溝の泥上げ(グレーチングを上げて作業するため重労働です)
 ・植栽の水やり(植栽の面積が広い場合、12時間ぐらいかかります)
 ・除雪(降雪量が多い場合は、日常業務より除雪をメインにしています)
 
 <その他>
 ・来館者等の受付け
 ・共用部分の工事や点検等の立ち合い(エレベーター点検、消防設備点検、給水設備点検など)
 ・管理会社に連絡報告等(入居者の方からの問い合わせ、設備の異常など)
 
 管理人は上記の業務のほか、入居者の方との応対など様々な業務をこなしており、住民の方が快適に過ごせるために欠かせない存在となっています。弊社としては、管理人が働きやすい環境を整え、できる限りのサポートをしていきたいと思います。いつもマンションのために働いている管理人さんを見かけた時、何かひとこと感謝や労いの言葉をかけてみてはいかがでしょうか。

2021.09.22

マンション共用部の新電力切り替えについて

 9月に入り朝晩は涼しくなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。この時期は衣類を選ぶのが悩みの種でもあります。
 
 さて、今回はマンション共用部への新電力導入についてお話ししたいと思います。
 
 マンション共用部の電気契約は設置されている設備によって異なりますが、一般的な電気契約は3種類となります。
 ① 従量電灯:共用部の照明(共用廊下、階段、駐車場など)
 ② 低圧電力:共用部の設備(エレベーター、給水ポンプ、消火栓ポンプなど)
 ③ 融雪用 :融雪用井戸ポンプ設備 ※ 北陸電力ではホワイトプランというプラン名です。
 
 201641日からの「電力の小売全面自由化」により、自由に電力会社を選び契約ができるようになりましたが、新電力会社の数が多すぎてどの「電力会社を選べばよいか分からない!」という方もいらっしゃると思います。
 
 そこで、弊社受託のマンションで、実際に電力会社の変更を行った事例をご紹介します。
 このマンションでは、ご自宅を新電力に切り替えされた役員様よりご提案をいただき、検討を開始しました。
 マンション共用部の電気については管理組合名義で契約しているため、ご自宅で電力会社を切り替えるときと比べ、下記のような注意点があります。
 ① クレジットカード払い限定の新電力会社は選択できない
  → ほとんどの場合、管理組合名義でクレジットカードを作ることはできないと思います。
 ② 初期費用や違約金など、リスクのある契約を行う場合は丁寧な合意形成が必要
  → 最終的にはそれぞれの管理組合様でご判断となりますが、電気料金の削減率が大差ない場合は、安全な契約(新電力会社)を選ぶほうがスムーズに契約変更できると思います。
 ③ 融雪用電力(及びオール電化契約の管理人室)など、新電力契約が不可、もしくは向かない部分がある
  → 契約種別によっては、そもそも新電力のプランがない、もしくは採算が合わないので切り替えできない、ということがあります。この場合は地元電力会社と引き続き契約することになります。
 
 したがって、共用部分の電力会社(電灯および動力)切り替えにあたっては、下記基準を満たした電力会社で試算を行いました。
 ① 既設メーターからスマートメーターに変更となるため取り付けの際に費用が発生しないこと
 ② 途中解約による違約金が発生しないこと
 ③ 口座振替による支払いが可能なこと
 理事会で上記の条件に合う電力会社の候補を3社に絞り検討したところ、一番削減率が高い電力会社に変更することについて理事会決議を行い満場一致で可決されました。
 電力会社の変更にあたっては、電力メーターの取替(スマートメーター)が必要です。工事の際は一時的に全館で停電となりましたが、事前にご案内していたことも有り、大きなトラブルもなく切り替えが完了しました。
 
 なお、電力会社の料金プランは色々なものがあります。
 ① 基本料金を割引
 ② 基本料金ゼロで完全従量制
 ③ 従量料金のみ割引
 ④ その他(①と③のミックスなど)
 
 どのプランが一番オトクか?というのはマンションの電力使用量によって変わります。また、同じマンションでも、「照明器具のLED化」などにより前提条件(電力使用量)が大きく変わる場合は電力会社の再変更を検討したほうが良いかもしれません。
 
 新しい会社も続々と参入していますので情報収集が大変ですが、一度契約変更をすれば、管理組合様は何もしなくても経費節減ができますのでご一考の価値はあるかと思います。まずは管理会社にご相談されることをお勧めします。
 
 ※ 金沢市及び近郊地区の管理組合様であれば、弊社のマンション管理士による対応も可能です。よろしければお問い合わせフォームからご相談ください。
 
 以上、ご参考になれば幸いです。

2021.08.27

専有部分の事務所使用について

 8月に入り、日本各地で大雨による被害が報道されるようになりました。被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。
 金沢は時々どしゃ降りの雨に見舞われますが、水害が発生するほどではないことが救いです。とはいえ、初めて迎えた雨模様のお盆には驚きました。
 
 さて今回は『分譲マンションにおける、専有部分の事務所使用』についてお話したいと思います。
 弊社が管理を請け負っている複数の分譲マンションでも、事務所利用に関するお問い合わせを度々いただきます。
 「現在住んでいるマンションの部屋を事務所として使用したいのですが、どうすれば良いですか?」というものです。
 
 マンション標準管理規約第12条では「その専有部分を専ら(もっぱら)住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない」と定めています。また「専ら住宅としての使用」とは「生活の本拠」であるかどうかで判断するとコメントに書かれています。つまり「住居としてのみ使用してください。他の使い方はダメです。」という意味ですね。
 
 直近でお問い合わせをいただいたマンションでは、標準管理規約に準じた内容となっていました。そのため、その方には現状は事務所利用が出来ない旨お答えしました。
 
 しかし、新型コロナの影響で家賃負担が重くなり、廃業までは行かなくても事務所を縮小・閉鎖する企業は増えています。また、個人事業主やフリーランスの方など、専有部分を「自宅兼事務所」として届出無しでご利用している方も相当数いらっしゃるのではないか?と思います。
 
 ご自身が所有する専有部分を事務所として利用するにはどんな手続が必要か?については(1)にまとめました。また、管理組合の役員様が、事務所利用の申請に対応する場合の注意点については(2)(3)にまとめました。それぞれご確認いただければ幸いです。
 
(1)分譲マンションで事務所使用が可能になるまでの手順【事務所使用ご希望の方へ】
 ① まずは管理組合と管理会社にご相談ください。
 ② 理事会の議題に取り上げられたら、事務所としての利用を認めるかどうか、役員の皆様による検討が行われます。
 ③ もし理事会で「事務所としての利用も認めよう」と判断された場合は、総会で規約変更の可否を議決します。
 ④ 総会の「特別決議」として3/4以上の賛成が得られたら、規約が変更されて専有部分の事務所利用が可能になります。
 ⑤ 「事務所使用申請書」や「誓約書」等、管理組合から提出を求められた書類はもれなく提出し、ルールとマナーを守って事務所使用をしてください。
 ※ 規約が変更されるまでは事務所利用はできませんので、余裕を持ったスケジュールで準備することをおすすめします。
 ※ 理事会または総会で否決された場合は事務所使用ができませんので、安定した事業運営のためには代替案の準備も重要です。
 
(2)分譲マンションで事務所使用を許可する場合の注意点【管理組合の役員様へ】
 ① 事務所利用を認める場合でも、不特定多数の来客がある「店舗」は認めないよう、周知したほうが良いでしょう。
 ② 事務所利用を希望する組合員には「事務所使用申請書」を提出してもらい、事業内容等を事前に確認する仕組みが必要と思います。
 ③ 組合員本人だけではなく、従業員にも使用細則を守る(守らせる)よう、誓約書の提出を求めても良いでしょう。
 ④ 来客用駐車場は使用しないよう、事前に取り決めを行うとトラブル防止に繋がります。
 (→ 来客用駐車場の台数や使用状況など、各マンションの事情に合わせてご検討ください。)
 ⑤ 騒音や迷惑行為があった場合は「使用細則違反」として、問題が大きくなる前に毅然とした態度で改善を求めましょう。
 
(3)分譲マンションで事務所使用を認めない場合の注意点【管理組合の役員様へ】
 ① 事務所使用を認めなかった理由について、申請された組合員にお伝えしてあげてください。
 ② 理事会議事録や次年度の総会などで、事務所利用ができない規約になっていることを全員に周知してください。
 ③ 申請を却下する場合は、「届出無しで事務所使用している方に、どのように対応するか?」についても決めておいたほうが良いでしょう。特に、申請を却下した場合は「自分は正直に届け出して却下されたのに、〇〇階のあの人は勝手に事務所利用していてずるい!」という不満がでる可能性が高いです。
 ④ 対応策の一例です。
 ・ 例外なしで全面的に禁止。事務所使用が見つかった場合は管理組合として厳正に対処し、事務所の閉鎖を要求する。
 ・ 「来客なし、事務所名の掲示や看板なし、騒音なし」など、入居者の生活に影響がない場合に限り黙認
 
 管理組合にとっては、事務所使用は認めても認めなくても厄介な問題だと思います。
 特に最近は、事務所としては使用していなくても、テレワークで自宅勤務している場合は実質的に同じではないか?という意見もあります。
 事務所使用に限らず、専有部分の利用方法というのは、ライフスタイルや環境の変化に合わせて柔軟な対応が必要な課題かもしれません。弊社としても継続的に情報収集を行い、時代に合わせた提案を心がけたいと思います。
 
 以上、少しでも参考になる部分があれば幸いです。

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