コラム

管理組合役員

2022.12.27

管理組合役員の選出方法について

 早いもので今年も残すところわずかとなりましたが、年越しに向けての準備はいかがでしょうか。日頃できない箇所の掃除をやらなければと思いつつも、寒さに負けてこたつで丸くなってしまいます。
 
 さて、今回は管理組合役員の選出方法についてお話ししたいと思います。

 管理組合役員の人数や役職は、国土交通省が定めるマンション標準管理規約(単棟型)によると、理事長、副理事長○名、会計担当理事○名、理事○名、監事○名となっています。マンションによって世帯数や居住組合員の状況が違うため、役職を追加削減し管理規約を作成されているかと思います。あるマンションでは会計担当理事がいなかったり、新しく町会担当理事を追加したりしている場合もあります。

 これらの役員候補者を選出する方法として、「立候補制」または「輪番制」があげられます。多くのマンションでは輪番制を採用して、組合員全員が平等に役員を担っているかと思います。では、これら二つの選出方法のメリットデメリットについて見ていきます。

① 立候補制
<メリット>
・マンション管理に関する知識が豊富で熱心な方が期待できる
・理事会運営がスムーズに進むことが期待できる
<デメリット>
・同じ方が何年も務めるリスクがある
・ワンマンな理事長になるリスクがある
・新しい意見が取り入れられにくいリスクがある
 
② 輪番制
<メリット>
・平等に割り振るため役員になる方が偏りにくい
・事前に役員就任の時期が把握できる
<デメリット>
・理事会運営が疎かになるリスクがある
・順番が来た際に断られるリスクがある
 
 いくつかの管理組合様を見ていますが、メンバーが固定された場合はワンマン理事長やなれあい等が起こりやすい傾向があると思います。ですので、役員を選出する際は同じメンバーが固定されないよう決められた方が良いかと思います。もし、同じメンバーが固定されそうな場合の対策として、管理規約で管理組合役員に再任できる回数の制限や就任できない期間を設定することが可能です、ただし、管理規約の改定が必要になります。
 また、分譲マンションでは組合員全員が協力して管理組合の運営をより良いものにしていかなければいけないため、輪番制で役員が回ってきたときは快く引き受けることが大切です。

2022.07.22

マンション管理組合の監事について

 7月もうだるような暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。今年は例年より早い梅雨明けの速報値が全国で発表されており、金沢は6月28日頃に梅雨明けとなりました。全国的に梅雨明けが早くなると、あまり雨が降らなかったことによる水不足の問題が心配されます。

 さて、今回はマンション管理組合の監事についてお話ししたいと思います。
 
 マンション管理組合の役員は主に「理事」と「監事」で構成されています。また、理事の中から「理事長(マンションの代表者)」や「副理事長」など選出されている管理組合が多いかと思います。
理事の仕事は主に、理事会を構成し管理組合の業務を担当します。監事の仕事は主に、管理組合の業務の執行および財産の状況を監査し、その結果を総会で報告する義務があります。

 では、理事と監事にどのような役割があるのか、マンション標準管理規約を基に以下のとおりまとめてみました。
 
理事
監事
選任および解任方法
総会決議が必要
総会決議が必要
理事会での発言権
発言権あり
発言権あり
※理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない。
理事会での議決権
議決権あり
議決権なし
理事長に対し、理事会の
招集請求
請求できない
(理事長以外)
請求できる
※理事が不正の行為をし、若しくはするおそれがあると認めるとき、又は規約等に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるとき
臨時総会の招集
招集できない
(理事長以外)
招集できる
※管理組合の業務執行および財産状況について、不正があると認めるとき

 監事は管理組合の役員ですが、理事会を構成する一員ではないため、理事会の出席義務がなく議決権も持ちません。しかし、管理組合の業務の執行や財産の状況を監査するという、重要な役割がありますので可能であれば理事会に出席し、どのように運営されているのか確認・意見することが大事だと思います。 

2022.02.22

管理組合役員間の情報共有について

 冬季オリンピックが始まり日夜、熱戦する競技が繰り広げられており、ついテレビに没頭していますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 
 さて、今回は弊社受託のマンションで役員間の情報共有を行うためChatworkを導入した事例をご紹介します。
 
 このマンションでは、「役員相互で情報共有や意見交換をしたい」という、ご要望がありました。
 通常ならメールやLINEなどを活用するのですが、このマンションの場合は「電話番号やメールアドレスといった個人情報は、管理会社以外に開示したくない」という条件付きでした。様々なツールを探し検討した結果、最終的に利便性が良いChatworkをご提案しました。
 
<主な選定理由について>
・スマホやタブレット端末で利用できる
・グループに途中参加しても過去に投稿した文章を閲覧できる
・電子ファイルをアップロードできる
・利用料がかからないプラン有り

 当初、導入についてIT関係が苦手として否定的な方もいらっしゃいましたが、初期設定等をお手伝いさせていただいた結果、役員全員が参加し情報共有できるようになりました。今では、その方が一番積極的に投稿されるなど、役員相互の意見交換がこれまでとは比較にならないほど活発になっています。
これら役員相互の意見交換のほか、理事会の日程調整や理事会資料の電子ファイルのアップロードを行い、事前に共有しています。また、グループに途中参加された方でも、過去に投稿された文章などを閲覧できるため、後任の役員への引継ぎにも活用できると思います。
グループメンバーの管理については、弊社がホスト役となり、役員に選任される方や役員の任期満了などによって退任される方の整理を行っています。

 Chatworkを導入する以前は、弊社から役員の方へ連絡を取る際、基本的に電話やメールを活用していましたが、なかなかつながらない方もいたため、理事会の日程調整などでかなり時間がかかりました。導入したことによって、電話がつながりにくい方でも投稿いただけることで、全体としても時間の短縮につながっています。

 以上、ご参考になれば幸いです。 

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